五蘊皆空(ごうんかいくう)

2007年7月から始めた会社ブログを「五蘊皆空」に移しました。これからも徒然なるままに感じたことを月一のペースでアップしていく予定です。ちなみに五蘊皆空とはお釈迦様の悟りのエッセンスで「物や心は本来無い」というような意味。それを悟れば色々な苦しみから超越できますよ、とのことです。『般若心経』では「照見五蘊皆空 度一切苦厄」と記されています。【2011年11月】

いつか来た道 【2017.04.30】

先月末、安倍内閣は「教育勅語を憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることを否定しない」と閣議決定しました。

教育勅語は1890年に明治天皇の勅語として発布され、親孝行などを説いた儒教道徳をベースにしていますが、「いざとなれば一身を捧げて天壌無窮の皇運のために尽くせ」という教育スローガンで、特に太平洋戦争中は軍国主義の教典として使われました。敗戦後、教育勅語は憲法で定める国民主権に反するとして国会で排除を決議しているので、現内閣はその決議に反する決定をしたことになります。

また現内閣はテロ対策を理由に「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ法案を国会に提出し、すでに審議が始まっています。共謀罪は犯罪を実行に移す前の段階から処罰出来るもので、運用次第では政府批判が弾圧・粛清の対象となった戦前の治安維持法に通じるものがあります。

どうも安倍内閣は日本を「いつか来た道」に粛々と逆戻りさせようとしているようです。

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  1. 2017/04/30(日) 15:58:33|
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九州王朝説 【2017.03.31】

最近、文科省は教科書の聖徳太子の表記について、小学校では「聖徳太子(厩戸王)」、中学校では「厩戸王(聖徳太子)」に改訂しようとしたが、国会で「歴史に対する冒涜だ」などと批判されたため、小中とも「聖徳太子」に戻し、中学の指導要領で「古事記や日本書紀で『厩戸皇子』などと表記され、後に『聖徳太子』と称されるようになった」とコメントするそうです。

聖徳太子については表記の仕方もさることながら、以前のブログ【2010.04.29】でも触れたように「日出づる処の天子、云云」の国書を隋に送ったのは聖徳太子ではなく、九州王朝の多利思北孤(タリシホコ)だという説があります。

古田武彦(2015年没)は、漢から金印を賜った倭奴国(1世紀)、卑弥呼のいた邪馬壹国(3世紀)、讃・珍・済・興・武の五王のいた倭国(5世紀)、多利思北孤のいた俀國(7世紀)、は連綿と続いた九州王朝であり、その王朝は白村江の戦いに敗れて衰退し大和朝廷に吸収されたと、『ここに古代王朝ありき』などに記しています。

松下見林(1703年没)は、中国の史書と日本の史書で矛盾があれば中国の史書を直して日本の史書に合わせればよいと、『異称日本伝』に記しています。現在常識となっている7世紀以前の中国と関わる日本史は、およそ論理的・学問的でない松下見林の手法の上に成り立っています。一方、古田武彦は中国の史書を勝手に直すことなく素直に解読して、上述の結論を得ています。どちらが歴史を「冒涜」しているか、いずれ決着がつくものと思われます。

  1. 2017/03/31(金) 14:56:07|
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米国第一主義 【2017.02.22】

水は高きからから低きへ流れるように、産業も高賃金の先進国から低賃金の途上国へ流れていき、その結果、先進国の米国も日本も産業が空洞化して、国内は失業者や非正規雇用が増えていきます。

トランプ氏は、繁栄や成長から取り残された白人層「プアホワイト」の支持を得て第45代米国大統領に就任し、公約通り彼らに雇用の場を与えるために「米国第一主義」を高らかに宣言しました。「通商、税制、移民、外交に関するすべての決定は、米国の労働者と家庭に恩恵を与えるものにする」、「米国製品を買い、米国民を雇うという2つのルールが政策の原則となる」と。

また、米国は「世界の警察」、「正義の味方」と称して、ベトナム戦争やイラク戦争などの戦争を頻繁にしてきましたが、トランプ大統領はこういう軍産主導の米国を変えようとしています。それ故既存勢力・メディアから何かにつけ厳しく批判されています。

トランプ劇場の「米国第一主義」は幕を開けて1ケ月、今後どう展開していくか、世界が固唾を呑んで見守っています。

  1. 2017/02/22(水) 08:30:51|
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靖国と千鳥ヶ淵 【2017.01.24】

先日早めに浜松を発ち、東京での新年クラス会に先立って、靖国神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪ねました。

「靖国」は150年の歴史を持ち、その間に国のために殉じた250万柱の霊を祀っています。しかし1978年、東京裁判を否定する思想の持ち主である当時の宮司の主導でA級戦犯が合祀され、以後昭和天皇は「靖国」を参拝されなくなりました。日米、中国、東南アジアなどで2千万人超の死者を出した太平洋戦争の遂行責任者を、開戦に不本意であった天皇が許すはずがなく、参拝を止めたのは当然と思われます。昭和天皇の意を汲む今上天皇も参拝されていません。

「千鳥ヶ淵」は「靖国」から500mほど南にある、1959年竣工の国立墓地で、太平洋戦争中に海外で亡くなった邦人の無名戦没者36万人の墓でもあり、太平洋戦争の全戦没者310万人の慰霊顕彰の墓でもあります。私も黄色の菊を献花してきました。苑内には、
昭和天皇御製碑「くにのため いのちささげしひとびとの ことをおもへば むねせまりくる」
今上陛下御製碑「戦なき世を 歩みきて思ひ出づ かの難き日を 生きし人々」
が建っていました。

かつて安倍首相が訪米した際、「靖国」をアーリントン国立墓地になぞらえて、米国のひんしゅくを買いましたが、「千鳥ヶ淵」こそ日本の「アーリントン」にふさわしいのではないかと思いました。

  1. 2017/01/24(火) 08:29:28|
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ニュートリノとカミオカンデ 【2016.12.14】

先月開かれた浜松コンファレンスで、去年ノーベル物理学賞を受賞した東大宇宙線研究所の梶田隆章所長の講演「ニュートリノの小さい質量の発見」を聴きました。

ニュートリノは、電子から電荷と質量を取り除いた素粒子と言われていて、何でも通り抜けますが、極まれに物質に衝突して光を出します。梶田さんはその光を「スーパーカミオカンデ」で検出して自前のソフトで解析した結果、ニュートリノは電子の約100億分の1の質量を持つことを見つけました。これは、ニュートリノの質量はゼロとして成り立っている素粒子理論の定説を根底から覆す画期的な発見です。

スーパーカミオカンデは、飛騨市神岡の地下1,000mにあって、内壁が1万本の光電子増倍管で被われ、超純水で満たされた5万tタンクのニュートリノ観測装置です。ここで使われている光電子増倍管は世界最大の直径50cmの浜松ホトニクス製で、講演会場にも展示されていました。

梶田さんの先生の小柴昌俊さんは、自ら設計した3千tタンクのカミオカンデで超新星の爆発で発生したニュートリノを検出して、2002年にノーベル物理学賞を受賞しました。カミオカンデ、スーパーカミオカンデに次いで100万tタンクのハイパーカミオカンデが2025年の実験開始を目指しています。私たちの体を含めた宇宙を構成する物質の起源に迫る研究が新たな段階を迎えています。

  1. 2016/12/14(水) 19:48:30|
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